ジャンクギター再生計画【其の四・完成しました】

Like a Lee 01

ようやく完成したのですよ。

気付いた方もいたかと思いますが、Music Man Albert Leeシェイプです。元々AXISとしてVan Halenのために作られたものの、エディ本人が気に入らなくて、ボツになりかけたところをAlbert Leeが気に入ったという逸話から生まれたモデル。
本物持ってないので、写真から見様見真似で。デザインもさることながらバランス含め、非常に良く考えられたシェイプであることを再認識しました。立っても座っても抱き心地最高。

like a Lee 06

当初狙っていた通りの古材感、カシューのぼってり質感と水面のような塗膜はうまくいったかな。一点もののホームメイド感は出たとは思うんだけど。ただ、ピックガートは素直に塩ビ黒のほうがルックス的に締まったかも。そもそも単色塗りつぶしのほうがこの直線を貴重としたシェイプと1ピックアップの素朴感は引き立ったかなとも思うのですが。

まぁ、とりあえず完成はしたので。今後またイジるかもしれないけど。
フレットは結局すり合わせとナット交換だけで済ませました。

Like a Lee 02

Like a Lee 03Like a Lee 04 , 'J' oint Plate

ブリッジやらジョイントプレートならぬ “J”oint Plateまで作ってしまいました。アルミです。
アルミが軽いのは解ってるけど、実際アルミ材を手にすると異様に軽く感じる。だからブリッジも気持ち厚めの3mm厚で作りました(駒は真鍮)。そしたらイヤな金属倍音が出過ぎちゃったかななんて。でも1週間くらい弾き倒してたら落ち着きました。金属パーツもエイジング大事です。
プレート類は2mm厚。

電装系のマイブーム

470

ギターの内部配線材でハマってるのが47研究所の0.4mm単線ケーブル。ピュアオーディオの世界で密かに人気のあるスピーカーケーブルです。
まず、見た目が最高です。エヴァか大江戸線飯田橋駅かというくらいのサイバー且つ幻想的な透き通った水色。美しすぎるケーブル。

ギターの配線にスピーカーケーブルってどうなの?っていう人もいるかもしれませんが、関係ないですよ。ただ、スピーカーケーブルは素直な音を目指してるので。劣化や抵抗が少しくらいあったほうが、エレキギターっぽかったりもするから何とも言えないところ。
ギターの配線材はベルデン8503が主流かもしれないけど、シールドによく使用される8412使ってもハリのある元気な音になりますし。

で、このケーブル、非常に上品で澄んだ音がする。知り合いのジャズギタリストが使ってたので気になったんですが。フルアコの音抜け改善のためにジョージL’sのケーブルを配線材として使ってるような人や、カントリースタイルのテレキャスピッカーさんあたりは結構気に入るんじゃないでしょうか。高域の今まで聴こえなかった帯域が聴こえてくる感じ。
ピュアオーディオの定番、古河電工のケーブルも試したことがあるけど、あっちは素直すぎるというか何かイヤな帯域まで出ちゃってしっくり来なかったんだけど。
ただ、皮膜がかなり硬いので、複雑な配線には向いてないかも。ストラトやレスポールはどうでしょうね。意外と7弦ギターやダウンチューニングも相性いいかも知れないです。5弦ベースとか。音抜け良くなりそう。まぁ、弾き手を選ぶ音ですね。

東京では秋葉原のオヤイデ電気で扱ってます。

この手のケーブル類はハマると底なし沼、どうしようも無くなるので、自己制御が必要。私は最初は音よりも47ケーブルのルックスに惹かれたのが大きいだけなので。

ちなみにボリュームポッドは東京コスモス派です。RV24。業務用機器御用達、密閉型でメンテフリー。ガリ?なにそれお寿司の話?っていうくらいメンテする必要ない高性能ボリュームポッド。CTSより性能の良いポッドはアルファ社やアルプス電気など色々ありますが、東京コスモスの安心感。回りのフィーリングは重いけど、ボリューム5〜10で歪みコントロールするには重めがいいです。
ポッドとしてはかなり高級な部類。でも秋葉原で1コ400円くらい。CTSっていくらするんでしったけ?
同様の理由でジャックもスイッチクラフトは使いません。すぐ壊れるし。安心と信頼のマル信無線電機ESTブランド。どこのブランドのプラグでもかっちりとハマります。1コ80円。スイッチクラフトのジャックっていくらするんでしたっけ?

でもフェンダーのコピーモデルを本物のヴィンテージフェンダーに近づけたいなら迷わずCTS使ったほうが良いですし、あくまで音抜けと性能重視ならという場合。接点復活剤との生活とはおさらばできます。

で、音のほうは?

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話は脱線しましたが、このギターの肝心な音の話。
メチャクチャな木材集成の仕方、色んな木を繋ぎ併せたり、ノコとヤスリのフリーハンドだから、精度にも限度があるわけで、隙間にパテ埋めたり、おがくずタイトボンドで埋めたり、バルサ砕いたり、、、いやホント、職人さんが見たら怒られるどころか呆れられるくらいのことを散々やりまして。見た目重視でとりあえず音なんかどうでもいいやくらいのつもりで作ったんだけど。

ビックリするくらい生音良い!!ちゃんと鳴る。

軽いから鳴り易いってのもあるだろうけど、変なデッドポイントみたいなのはないですね。
シナ材で元々軽くて、ボディ体積は元の85%くらいになったのかな。シンクロトレモロじゃないし、1ピックアップだし、金属部分はアルミだし、一番重いパーツはペグくらい。総重量約2.5kg。ボディ厚は45mmのまま薄くしてないです。
軽めのギターの独特の鳴りにアルミブリッジの共鳴による倍音と締まりが出て独特の響きがする。ジャングリーな感じに合いそう。うん、軽いボディとアルミブリッジの相性バッチリ。
ただ、ピックアップがなぁー。普通なんですよ。そりゃ、普通のストラトピックアップだからそうなんだけど。やっぱリップスティックとかあの辺の感じがいいんだろうな、P90よりもミニハムとか。ちなみにコンデンサは0.050μFのフツーのセラコン。ちょっとピックアップ含めて。電装系はまだ試行錯誤ですね。

今回色々ムチャクチャなことやってみて解ったことはやはり、ボディ材質ってそこまでシビアになることないんじゃいかと。ネックさえ、ちゃんとしていれば。
あくまで集成の話だけど。1ピースや2ピースだとかあまり関係ないなって。ただ、自分はビザール系のギターが元々好きだからっていうはあるかもしれません。PRS弾きにこのギターの感想を求めてみるか。

次作るとしたらジャンクの再生じゃなくて木材から行きたいですね。いつ作るかは未定ですが。ヒノキかパイン集成材のテレキャスか、MDF製ダンエレクトロスタイルのセミホロウ構造か。その前に電動工具、トリマーくらい買うべきかな。

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ジャンクギター再生計画【其の四・完成しました】」への2件のフィードバック

  1. ついに完成しましたか!かっちょいいです。ヘッドはやらなかったんですね。ストリングガイドが蝶ナットって、その手があったかと唸りました。

    • ありがとうございます、細かいところ(蝶ナット)にもお気付きで
      本家の4:2ヘッドは実用的でデザイン含めて秀逸ですよね、
      まんまコピーするのもなんだかなということと、どことなくビザール感、
      昔の国産ビザールにありがちな「ボディとヘッドデザインの不釣合いな感じ」を目指してみました。

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