3月2日は、SのためにMになる

だいぶ経っちゃいましたが、年始にSHISHAMOの日本武道館公演を観てきました。誤解のある言い方かもしれないけど、華があるわけでもなく、演奏が上手いわけでもなく、楽曲も特徴的かといえば、別段そういうわけでもない……。でも、それが個性になってる、いいバンドだよなぁと。あのエッジの効いた粗削りなサウンドのあの曲調と、あの歌声に心地よさを感じ、何か惹かれてしまう。椎名林檎以降の不条理オルタナティヴ・ロックでありつつ、GO!GO!7188、チャットモンチー以降のひたすらキャッチーな歌にシンプルなギターロックサウンド。そういう意味ですごく今どきのバンドでもあるんだけど、いきものがかり的なメロと符割りの絶妙な言葉選びがどこかフォーキーで懐かしみを感じるところもあり。

宮崎さん、Provisionのギター使ってるんだよなぁ、スゲー。

SHISHAMOは“ガールズバンド”と言っちゃいけないんだっけ?そういうちょっとめんどくさいところもロックっぽくていいじゃない。“ヴィジュアル系バンド”じゃなくて、“ヴィジュアル系ロックバンド”と表記しなくちゃいけないだとか、端から見たらどうでもいいことなのかも知れないけど、本人たちにとっては譲れないところだったりする、そういうこだわりは好きです。ちょっと違うけど、SEKAI NO OWARIのSAORI嬢がパートに“Stage producer”が入ってるとかね。そのむかし、BUCK-TICKの今井寿のパート表記に“NOISE”があったり、D’ERLANGER〜DIE IN CRIESのkyoが“Vocal”じゃなくて、“VOICE”や“VOX”とか、DIR EN GREYが“作詞”じゃなくて“作詩”とかね。

近年は、バンドもアイドルも話題性/宣伝目的で武道館公演を行うことが多くてうんざり。だから、彼女たちのようにしっかりと人気を伸ばして武道館という流れはすばらしいと思う。露出らしい露出してるわけじゃないし。ロックファンでも彼女たちのこと知らない人、結構いるんじゃないでしょうか、とくに30代以上は。うん、こういうバンドが武道館立てるってすばらしいことだと思います。

SCANDALの武道館レポを書きました

打って変わって、ガールズバンドの代表格、SCANDAL『ARENA TOUR 2015-2016「PERFECT WORLD」』ファイナル、日本武道館公演に行きました。

言いたいことは上記レポにすべて書きました。補足するなら、今のSCANDALって、完全に90s USオルタナティヴ・ロックなんですよ。ものすごくざっくり言うと、L7やVeruca Saltみたいな曲をGreen Day、My Chemical Romanceの音でやってる感じ。ソニーだけど、ワーナー系、みたいな。

前から好きな曲だけど、この日とくに印象的でより好きになった

元々、リズム隊がすごくしっかりしてるバンドだけど、そこに良い意味でのラフ&ルーズさが加わった。TOMOMIのベース、よりヤバくなってた。この子、ピッキングする右手も、弦を押さえる左手も、どの指を使ってるのか解らないくらい指パタパタさせて。でも細かいパッセージも粒立ちも抜群という、ピノ・パラディーノかよっ!状態。SCANDALのカッコよさって、バシっとキメが揃った瞬間だったりするんだけど、なんかアンサンブルがドラマチックなんだよね。

Silent Siren『覚悟と挑戦』東京体育館公演

普通に観に行って、勝手にレポ書いたら、ありがたいことに写真を入れていただいて、なんかオフィシャルレポートみたいになった(ドヤァ

ワンマンは1月の武道館と7月のNHKホールを観たんだけど、「こんな音出すんだっけ?」と耳を疑うくらい図太い音出してました。帰ってきてから即座に武道館のBlu-ray見直したもん。すぅがフロントマンとしてかなりワイルドになってたし、ひなんちゅの音が1.2倍くらい音デカくなってた。SCANDALしかり、ドラムのフィル時などに美しく逆立つ髪柱とか、ああいうのは絶対計算してやっていると主張してきましたが、ドラムマガジン 3月号「髪の毛でリズム取る」とひなんちゅが言ってました。私の仮説はあながち間違ってなかった。

それにしても、「チェリボム」の破壊力が凄まじい。。。
メロ、アレンジ、サウンドメイク、ミュージックビデオ…、すべてにおいて隙がない。。。
『Cherry Bomb』なんてタイトルは、The Runaways(ランナウェイズ)を思い出すけど、楽曲自体はThe Go-Go’sを彷彿とさせるというか。おっさんホイホイ案件です。元祖ガールズバンド要素をぶち込みながら、どこかアメリカンオールドスクールさ漂わせるキラーチューン。やっぱハンパねぇな、この子ら確信犯。

最初と最後のサビ前の空ピッキングハーモニクス「カカカ」だけで全部持って行かれるわ

ガーリーパーティー仕立ての映像に不釣り合いなマッチョボーイズの登場を思わず突っ込んだら負けだと思うけど、“ガーリー”と“マッチョ”を掛けてるんだよね?意味と言葉。

ロックって、ある種男の子チックなものじゃないですか?今までの日本の音楽シーンにおける女性バンド史を紐解くに「勝手にアイドル的な売り方されて、反発していく」というものがほとんどだったんだけど、彼女らの場合、そこを完全に逆手というか武器にしてますから。誤解を説く主張はしても、否定はしてないのが、何気にすごいなと。いうなら、アイドルというのはある種、音楽や芸能含めた総合エンターテインメントなわけだけど、そういうカテゴリ的なアイコンとして、“ガールズバンド”という表現に集約させてる。単に「メンバー全員女の子」という意味ではない。ガールズバンドというエンターテインメントのエポックメイキングはSCANDALの<ARENA LIVE 2014「FESTIVAL」>だと思っていて、むしろあれに敵うものはないと思うんだけど。でも、そこに準ずるものでもなく、違うベクトルを向いてるし、実際違うアプローチで攻めている。サイサイは居そうで居なかったガールズバンド、女性バンドだと思います。

音楽的&バンドの姿勢的な部分では真面目さについては以前書きましたけど、

反面で『サイサイてれび!』とかああいうバラエティ側面はアフォ全快で楽しい。全力でふざけるって素晴らしいよね。私の中では、米米CLUB、Berryz工房、Silent Sirenって感じ。「アホ」が褒め言葉になるグループ。

ニューアルバムのリリース日が、SHISHAMO、SCANDALと同じ3月2日で、タイトルが『S』で、さらにツアーが『Sのために Sをねらえ! そしてすべてがSになる』って、おいっ!と思ったら、アルバム特設サイトのアドレスが狂気染みてた。

Silent Siren 4th Album S 特設サイト ☞ http://ssssssssss.jp

サブドメインやサブディレクトリでもなく、ちゃんと独自ドメイン取るくらい力入れてるのすごい。

SHISHAMO 3
SHISHAMO
GOOD CREATORS RECORDS
Release: 2015/03/02

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YELLOW(初回生産限定盤)(DVD付)
SCANDAL
ERJ
Release: 2015/03/02

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S(初回生産限定盤)(DVD付)
Silent Siren
ドリーミュージック
Release: 2015/03/02

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