CDが売れない時代だからこそ音楽の価値を見極める


「CDが売れない」なんてことすら、当たり前すぎて誰も言わなくなってきた昨今。ネットのせいだ、なんだかんだ散々言われてきましたが、ようやくみんな気づいてきたようだ。昔が売れすぎていただけなんだということ。そして、CDを作ることだけがアーティストの仕事ではないんだということに。

賢いアーティストは、今改めてCDをリリースする意味を、音楽を届ける新たな形を考えている。

また金爆がやってくれた

ジャケ写なし、特典なし、通常盤1形態のみという昨今のCD販売形態に疑問を投げかける形でのリリースだったシングル『ローラの傷だらけ』(2014年)に続いてのゴールデンボンバーの問題作。

ゴールデンボンバー/#CDが売れないこんな世の中じゃ

歌詞と映像とオフィシャルの文言がすべてを物語っている。

*どうせCDが売れないので1形態のみのリリースとなります。
*映像特典等の収録は間に合わなかったのでございません。
*CDが売れない時代なので、よかったら、ライブには来てくれたら嬉しいです。

採算関係なく、トータル的な回収が出来る見込みがあるからこそ為せる業。でも、そんな人気と地位を確立したバンドがやるからこその意味は大きく、お茶の間に知れ渡るほどの知名度のある彼らがこうした音楽業界風刺のことをやってくれるのは頼もしい限り。加えて、メジャーレコード会社じゃできないことでもある。

そして、インディーズ界の異端児がブッ込んできた

「ジャケット含めてアーティスト作品」なんてことを逆手に取ったような潔さ。業界内で配布される“白盤”と呼ばれるサンプル資料のCD-Rよりシンプル。ミニマルデザインよろしくの、これこそが「ジャケット含めてアーティスト作品」なのかもしれない。

音も映像も一筋縄でいかない不思議世界 tricot “DeDeDe” MV

tricotというバンドは、その音楽性もさることながら、自由奔放な発想と柔軟な立ち振る舞いで、シーンにおいて稀代のポジションを確立した。彼女たちはメジャーでもなく、インディーズレーベルに所属しているわけでもない、完全な自主レーベルだ。自分たちだけで完結できるからこそ生まれるアイデアと、それを実行するフットワークの軽さを持ち合わせている。

今回のアルバムに関しては、中島イッキュウ(Vo.&Gt.)が自身のブログに熱い思いを綴っている。

最後のこの一文がすべてを物語っていると思う。

とにかくミニマルパッケージでも、デラックス盤でも、中身がめちゃくちゃ自信あるので、伝わって欲しい。

CDは売れないけどライブシーンは盛り上がってるの?

自主レーベルでフリーダムな活動をしているバンドと言って忘れてならないのが、バックドロップシンデレラだ。4月12日リリースシングル「フェスだして」がとにかく最高。

【MV】バックドロップシンデレラ『フェスだして』

こんなにも単刀直入な売り込みソングなんて前代未聞だ。それでいて「CD売れない世の中だけど、ライブシーンは盛り上がってます」という近年のよくわからない業界アピールをぶった切っているのも良い。

自主レーベルの面白みを語ったこのインタビューを合わせて読むとまた深い。

一般媒体が「フェス・コーデ特集」なんてやってるくらいにオサレ感覚になってしまった昨今のフェス事情。有名フェス見てると、レコード会社や事務所の宣伝&政治力が大きく影響を及ぼしているなとも感じてしまう。

だけど、それこそSNSを中心としたリスナーの生の声がムーブメントを起こすこともあるわけで。自主レーベルでネットの支持を集め、映画やドラマ主題歌などメジャー顔負けの確固たる地位を確立した感覚ピエロなんて、そんな今の時代の売れ方の典型的な成功例だと思う。

感覚ピエロ「等身大アンバランス」10th MV
フェスだして
バックドロップシンデレラ
NaturalAfroRecord
Release: 2017/04/12

Amazon


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