ジャストミートなダークサイド

Abema TV『矢口真里の火曜The NIGHT』のニジマスこと、26時のマスカレイドの出演した回が異様にツボにハマってしまい、(ry。アイドルはおもしろかろうが、おもしろくなかかろうが、あたたかく見守るというのが鉄則としてあったり(それもたまにつらいときがある……)、番組やイベントでアイドル自身の個性を引き出すのは芸人などのMC次第だと思っているんだけど。久々に、自発的に面白いアイドル見たなー。メンバーの名前も顔も一切知らなかったのに。今後チェック対象になりました。




ニジマスといえば、最近よく名前を聞くと思っていたらSILENT SIREN主催『サイサイフェス2017』の出演者に名前があって。調べたら“読モ”とか“文化服装”とか、よく耳にするワードが散りばめられていて、よくよく見たら、サイサイと同じ事務所プラチナムピクセル所属だったという。で、実際生でライブ観たら、最近珍しいくらいの超王道アイドルソングの応酬で。楽曲よくできてるなぁと思ったら、クボナオキの作編曲だった。ちくしょう、クボナオキの才能に抱かれたい。

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そんなクボナオキ先生、SILENT SIRENの10月11日リリース新曲「ジャストミート」のMVきてます。

https://www.youtube.com/watch?v=Ox_1XFKKhQc

発売されたらVEVOにフルがアップされるだろうけど一応Short Ver.貼っておきます

久しぶりサイサイ節全開キャッチーソング。ポップでキャッチー&インパクトなど、すべてを兼ね備えてるキラーチューン「チェリボム」以降、この手の曲やりづらいだろうなと思っていたし、そんな中でいろんな意味で裏切ってくれた「フジヤマディスコ」だったわけだし。だからこの手の王道サイサイソングはちょっと懐かしさすら感じます。とはいえ、手グセで弾かないリフやちょっと突っかかるリズムとか、アップされたのは前半のみだけど後半の転調とか、そうしたところがここ最近のサイサイの“らしさ”だったりしています。

カースト上位だからこそ抱える闇

先日、女王蜂との2マン、「蜜蜂ナイト」に行ってきまして。

キラキラでカースト上位女子なイメージのサイサイだけど、だからこそというか、“読モ”イメージからの偏見に対する反動とか、そういうのものもたくさんありつつ、とくにフロント吉田とリーダー梅村はどこかダークサイドを持っていて。そういうところがね、女王蜂みたいなバンドと合うんですよ。

こんな対談もかなり興味深く。

すぅ「特に私とドラムは精神がパンクスだから、こんな曲がやりたいという意志をもってやってたんだけど、レーベルとか事務所に入った途端に、どこの層をターゲットにしたいかというのを明確にされて。ファッションが好きだからポップな服を着てたし、ファッションの入り口から聴いてくれる中高生の子たちも多かったから、その子たちが好きそうなポップな曲をまずは作ってみようとなって、それをずっと試してたのね。でもそれが果たして自分たちのやりたいことなのかなって。それで一時期すっごい悩んでて」

すぅ「集められてオーディンションとかで組んだバンドだったら言いなりにもなるけど、音楽をやりたくて作ったから『はいはい』って従うのも違うなって。『売れてから好きなことをやりなさい』って言われたのがすっごい引っかかってて」

すぅ「でもデビューの、一番きついときは超えたから。『これでやっていくのかあ……』ってなってたもん」

すぅの反骨精神はこれまでも発言やらなんやらで結構見せてたけど、ここまではっきりと言い放ったのははじめてなんじゃないかなぁ。サイサイのパブリックイメージ、「ポップでガーリー」というのはメジャーデビュー以降のことで、インディーズ時代は結構マイナーロックだったし、根底にあるバンド精神はそのへんの男バンドより、全然ロックだったりする。

でも、演奏力が高いバンドではなかったし、本人たちのやりたいことに腕が追いつかなかった部分もあったと思うし。そこを「売れてから好きなことをやりなさい」と諭しつつ、そこで外部のテコ入れを入れなかった制作陣営は素晴らしいですね。実際メンバーといちばん距離の近いクボナオキをプロデューサーとして立てて、その体制を続けながらバンドは大きくなっていた。

「フジヤマディスコ」のアレンジやら、「ジャストミート」に見え隠れするアンサンブルの業って、そうした葛藤や呪縛から解き放たれた余裕なのかなって思うわけです。現に上記のような発言ができるようになったのも、まさにそれだと思うし。

SuGフェスも良かった。だって、ミオヤマザキとGacharic Spinと一緒だもん。サイサイフェスでのGLIM SPANKYだったり、感覚ピエロと「おっぱい!」コールしてる姿とか。そういうのいいなぁってつくづく思うんですよ。移籍とか大文字表記になったとか、そういう形式的なところではなく、バンド自体が新しいフェーズに突入したことをこの夏にものすごく感じて。そういうもの引き出してるのが、周りに絡んでるこういうバンドじゃないかって。

もっと売れそうとか、もっと売れるべきとか、そういう露骨なところじゃないんだけど、ますます面白くなってることは確かなんですよ。

ジャストミート(初回限定盤A)(DVD付)
SILENT SIREN
Universal Music
Release: 2017/10/11

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