嫌いだったBiSのことがいつのまにか好きになってた

『BiS 2nd BEGiNNiNG TOUR FiNAL WHO KiLLED IDOL??』@両国国技館、行ってきました。

プー・ルイの卒業ライブということでしたけど、このところWACKに惹かれてることもあり、元々行くつもりでいた公演。旧BiSに関しては「楽曲はカッコイイんだけど、、、」というのが正直なところで。炎上商法的な過激なプロモーション周りが苦手だったこともあり、イベントにて数回遠目で観たことある程度。新BiSに関してはふとしたときに「あれ?いいかも」と思い、リリースイベントやら観に行ったりしてます。




白塗り、坊主という各々のキャラ立ち含め、畳み掛けるリフ、エモいマイナーメロ……、ナゴム好きにも訴求力高いのではないかと

ワンマンを観るのは初でしたし、しかもホール規模のステージということで、新たな発見もあったのですが、それよりもカミヤサキとアヤ・エイトプリンスのトレード終了後の初ライブというインパクトが勝ってしまった。BiSのカミヤ、ギャンパレのアヤで入った自分だから余計にそう感じてしまったのかも。お揃いの衣装であれば見え方も違ったのだろうけど、「I can’t say NO!!!!!!!」の各々がバラバラで、カミヤに合わせて作られていたボロボロの服を纏ったアヤプリの違和感は、最後まで拭えませんでした。たかが衣装、されど衣装。アイドルにおける衣装からの見え方ってものすごく大きいからね。

プー・ルイ卒業にしてはあっさりしてるというか潔いというか、これといったお涙頂戴的な演出もなく、「え? これで終わり?」的な終演を迎えたことは良くも悪くも人によって捉え方が多々あるとは思いますが、感動的なことやるのもなんか違うような気がしますので、あれで良かったのかもしれません。

なぜ惹かれてしまったのか

ハロプロ好きだった自分からしてみれば、旧BiSの存在は「意味がわからない」のひとことにつきまして。ハロヲタはAKBをライバル視しているとか、ももクロが出て来て追い抜いていった脅威云々とか、いろいろ言われますが、本当の意味でハロー!プロジェクトの対極にいたのは旧BiSだったんじゃないかって、最近常々思うのです。やり方もアイドルとしてのあり方も、価値観もまるで違う。いちばん遠いところにいた。だから自分含め、ハロヲタからはまったく別の世界のように見えてたはず。

ただ、「なんかまたおかしなことやってるな」とシーンを騒がせてその度にニュースになって、いろんな界隈を巻き沿いにしながら這いあがったことは、好き嫌いは別として「さすが」としか言いようがないわけで。大手プロダクションや大手レコード会社の政治力以外のところで成功したアイドルは、前例がなく、“地下アイドル”から“ライブアイドル”と呼ばれるようになった昨今のシーンの象徴でもあります。

私自身、昨年のプー・ルイのダイエット騒動の、思わぬ炎上事案に対して変に弁解するわけでもなく、「解ってくれる人は言わなくとも解ってくれている」という毅然とした姿勢に、本来あるべきアーティストマネジメントを見た気がしてえらく感銘を受けたわけですが、同時にサイコパスとして奇妙ながられる渡辺淳之介という人間の奥底にあるもの気がつきました。

旧BiSの過去のプロモーションやら、渡辺氏の手腕を遡ってみると、自分が経験してきたアーティストマネジメント、音楽エンタテインメントの本質的部分と似ているんだなっていうこと。自分はヴィジュアル系ロックバンドだったりと畑は違いますが、方法論は違えど根本的な“ノリ”みたいなところは似ていて、なんだか同じにおいがするんだ。だから、好きじゃなかったのかもしれない(笑)。

BiSもWACKも、昔に比べたら、過激なことも少なく。「やらなくなった、できなくなった」とか、目まぐるしく変わる環境もあっていろんな言い方はできるけど、「やる必要がなくなった」というのがいちばんなんじゃないかなって。

BiSのアイコンでもあるプー・ルイの卒業を、「旧BiSの呪縛が溶けた」なんて表現を本人たちは使ってるけど、それはたぶん聴き手側にも言えることで。プー・ルイが居なくなったことで、皮肉にも洗練されたように思える“新生アイドル研究会”の6人の姿は、私のように「過激な旧BiSが苦手だった」層にも響いていくんじゃないかな。




これまでBiSに覚えたことのない洗練された硬派なカッコよさを感じるんだ
WHOLE LOTTA LOVE / DiPROMiSE (初回限定盤)
BiS
日本クラウン
Release: 2018/03/07

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