などという掴みどころの無いメンツが揃い踏みのFLYING POSTMAN LIVE“JAPAN DO!”に行ってきましたよ。
個人的にはこういった食べ併せの悪いお腹壊しそうなイベントは大好きなのですが、主催があのオサレフリーペーパーというところが更に興味深いところですね。(企画担当者と全力で握手したい
撃鉄は以前たまたまイベントで観る機会があって。上半身裸の筋肉アー写やバンド名からハードコアチックなミクスチャーバンドという勝手なイメージだったのだけど、実際はタイトなリズムとコーラス/モジュレーション系のシングルコイルギターサウンドという、Gang of FourやBIG BLACKを彷彿とさせるポストパンク寄りのバンドだったので、改めてちゃんとライブ観てみたかったし。
アルバムは中尾憲太郎プロデュースだし。
そんな撃鉄がBerryz工房と対バンだなんて、これは観ておかなくてはいかんでしょ。
結論から言うと、素晴らしいイベントでした。
ロックバンドとアイドルのイベントと言えば、ももいろクローバーと神聖かまってちゃんのイベントも記憶に新しいところだけど、それとは全く雰囲気の違うイベントだったなぁ。
集客的には大成功と言えるものではなかったのだけれど、内容としてはかなり良質イベント。出演者や演奏が素晴らしくて楽しかったり感動したライブは数多くあるけど、終ったあとにこんなにほっこりとした多幸感を得ることが出来たイベントってそう滅多にないです。異種イベントの価値というものを改めて感じることができた内容でございました。
「今年はRISING SUNやRUSH BALLにも出演させてもらったけど、今日が一番楽しい。正直、オタクをナメてました。」
そんな撃鉄のヴォーカル・天野ジョージ氏のそんなMCが全てを物語っておりました。
なんと言っても、来場者の大半を占めていたベリヲタ(Berryz工房ファン)の皆さん、お目当てのBerryz工房以外のアーティストでもライブを楽しもう、盛り上げようと必死にサイリウムを振りまくり、ジャンプしまくり。
オープニングアクトのコラーゲンボーイズなんて普段好んで聴かないジャンルだろうし、それでもドアタマから全力で盛り上がってました。Berryzの出番が終わったら皆帰ってしまうのではないか?という懸念もありましたが、そんなことはなく、撃鉄〜ピコ、最後まで全力でイベント自体を楽しんでるという素晴らしい光景。
当日の様子に関しては、ここで私がレポするよりも、参加した皆さんのTwitterでの実況ポストがTogetterでまとめられているので。非常に面白く興味深い。
私のポストも拾われておりました、、、(苦笑
ライブと音楽を愛する人たちにとって貴重な資料の気がする(大袈裟じゃなくてね
“ファンはアーティストの鑑”だとは良く言うけど
フェスにしても複数のアーティストが出演するイベントにしても、やっぱりそれぞれお目当てのアーティストが居るし、やっぱりそれ以外は傍観モードになってしまうのはしょうがないことでもあるんだけど、せっかくライブに来てるんだから楽しもうよ精神。大事、大事。
お目当てのバンドじゃないときはロビーにいたり、もしくは最前列で地蔵顔で場所取りしてる人を普段よく見かけるので貴重だと思うよ、こういうの。
異種イベントといえば、メロン記念日なき今、こういうのはBerryz工房の専売特許になりつつあるのかとも。めちゃイケでのももちさんの活躍が色んなところで話題になっていたり、ステージもトーク含めて何処に出ても心配は無用なので安心して観られますね。昨日も短いながらもセトリ含め攻撃的で完成度の高いステージだったし。
おそらく初めてベリを観るであろうピコファンと思われるおねーさんも途中からノリ出したし、開演前にメンバーの名前を叫んでるベリヲタを尻目に「キモい、、、」と言っていた女子もベリ見終ったら「・・・凄い」と思わず声を漏らしておりました。
撃鉄カッコよかったです。
初見だったベリヲタも多かったと思うけど、ガンガン盛り上がってましたね。
アイドルとこういったパンクバンドって普通に考えたら共通点はないはずなんだけど、そんな撃鉄をすんなり受け入れられるのは、自分がBerryz工房にハマった理由を含めて、如何にあのグループがアイドルのようでアイドルでないか、彼女たちを普通のアイドルとして形容するには抵抗があった理由を確信した気がしました。
Berryzを人に説明するときは“訳解らないアイドル”、“魑魅魍魎”と言っt(ヲイ
メロンもパワー含め凄かったけど、Berryzの場合、それ以上に幼少から培ってきたアイドル性キラキラオーラを放ちながら訳解らないことやってるからある意味、無敵なんじゃないないでしょうか。
露骨なのはあれだけど、Berryzには定期的にこういう異種イベントに参加してほしいなぁ。アイドルヲタ以外に絶対ウケると思ってる。
ライブは演者とは観客がひとつになって作るもの
以前ヴィジュアル系バンドを担当していたときに、とりあえず名前を売るためにジャンル問わず色んなイベントにブッキングしていたことがあって。そんな中、ご一緒させていただいたのがアップフロントさんの某アイドルグループでした。お客さんの8割以上は男性のファンの皆さんで、流石にこれはやりづらいかなと思ったのもつかの間、始まってみれば、サイリウム振りまくり、“ウリャヲイ”コールしまくりで大盛況。これにはメンバーも上機嫌でした。
アーティストにとって、たとえば、大きなフェスに出演するとか、人気アーティストのオープンニングアクトを務めることであるとか、大勢のオーディエンスの前で演奏する機会はあっても、こういうお客さんが本当に盛り上げてくれるイベントってそうなかなか無いと思う。何よりも演奏してる側が純粋に「楽しい」と思えることが最重要ですからね、モチベーション的に。正直、CDが売れたという事実よりも、ライブが盛り上がったという実感のほうがアーティスト冥利に尽きると思うのです。
演じる側が楽しければ、観る側も楽しい。
観る側が盛り上げれば、演じる側もそれに乗っかることが出来る。
“バンドマジック”とか“ライブマジック”なんていう言葉、最近はあまり聴かなくなってしまったのだけれど、やっぱりライブイベントは演じる側と観る側、両方で作り上げていくものだな、と忘れかけていた原点を改めて感じることができました。
