Cheeky Paradeの解散発表は、なんとなくこんな日が来る予感はしていました……。ここで、アイドルとアーティスト云々論を持ち出すのもあれですが、決定的な違いを思い知らされた事案、とも。アーティストやバンドは事務所やレコード会社がなくとも立ち上がれるけど、アイドルがそれをやるのは難しい。本人たちの意志だけではどうにでもならない。GEM然り、それこそ、アイドルネッサンス然り。
最後の最後にこういう振り切った曲を持ってくるのが“らしい”ところだけど。他2曲含めて再生回数見ると、……なんだか切なくなってきました。。。
というわけで、さいきんのアイドル周りをつらつらと。
さっきの女の子、/ に遊びに誘われて
さいきん妙に気になってるアイドルソング(グループ)がこれ。良さをうまく説明できないというか、何が良いのか正直よくわからないんだけど、なんか繰り返し見て(聴いて)しまうナゾの中毒性があるからそういうことなんだと思います。
26時のマスカレイド「七色のツボミ」
前作「ゼンキンセン」も良かったけど、今回は本当にツボすぎる。イントロから一気にグッと惹きこまれた。綺麗なメロディと秀逸なアレンジに素敵な映像。「めっちゃいい曲だぁー」と聴き惚れつつ、どこか馴染みのあるような作風に「もしや?」と思ったら、作曲編曲・クボナオキだった……またお前か! 言わずと知れたSILENT SIRENの元メンバーでサウンドプロデューサーです。
昨年夏のSILENT SIREN「サイサイフェス」で初めて観たニジマスこと、26時のマスカレイド。いわゆる“正統派”アイドルの中で、音楽面含めてかなりクオリティの高いグループだなぁと思い、調べたら、いちばん印象に残っていた曲がクボナオキ曲だったという……。
男性が女性ヴォーカル曲として書いたもの、ではなく男性曲を女性が歌うことによって引き出される魅力ってあると思うんです。この曲は、男性が歌ってる元曲があるわけではないんだけど、なんかそんな“におい”がするんですよね。
マイナーとメジャーを行き来するメロの作り方もだけど、ギターのディレイとかストロークとか、鍵盤とベースの絡み、ボイシングがちょっと初期L’Arc-en-Cielっぽかったり……そこも含めてサイファミあるあるだよね。でも、そんなアレンジ含め、アイドル曲でこんなにもドラマチックでメランコリックな楽曲って、ありそうでなかなかないんですよね。「壮大」とは少しベクトルが違うスケール感。そういうところ含めて“クボナオキ節”じゃないですか。もう、クボナオキの才能に抱かれたい。
おやすみホログラム「colors」
MVには出てないけどアヒトイナザワがドラム叩いているヤツ。先に公開された「世界の終わり」も良いけど、私はバンドスタイルのおやすみホログラムがなんかしっくりくるというか。オガワコウイチのキリキリとしたギターが好き、というのが大きいんだけど。
講釈たれることもなく、普通にいい曲だよね。古き良き日本語ロック。はっぴぃえんどが好きな中高年も、never young beachが好きな若者も、サラっと聴けちゃう。正直、つかみどころがなくて取っ付きづらい印象もある、おやホロなんだけど、単純に良い曲多いし、一発でガツーンとくるわけではなく、じわじわとその魅力に気づくことができる良いグループです。
WACKあれこれ
そうそう、いろいろ動きのあったWACK勢について触れてませんでした。
「要塞ドラムセット+旗+火柱」でアガらないわけないじゃないですか。おっさんホイホイ。
アルバム提げて本格始動! ……の矢先に新体制となったEMPiRE。アルバム『THE EMPiRE STRiKES START!!』がすごく良くてですね。BiSH、BiS、GANG PARADE、と各グループの濃さが強いぶん、主に音楽面でどう差別化していくのか半信半疑なところもあったのですが。80年代ニューウェーブテイストとでもいうか、だからカセットテープなのかと納得してみたり。
合宿オーディションは見入っちゃうから、ほとんど見なかったんだけど新メンバーもすっかり馴染んでいる。「このタイミングでメンバー構成イジるの?」なんて誰もが思ったことだと思うけど、逆にいえばこのタイミングだからこそ、なのかもしれないし、蓋を開けてみれば違和感などまったくなく。もう、渡辺淳之介の手のひらで転がされている気がしてならないわけですが。……これがWACKの魅力か。
めっちゃ良い曲! BiSH「My landscape」に匹敵するぞ!
アヤ・エイトプリンス在籍時のGANG PARADEにハマった身としては、トレード終了に不安もあったのだけど、カミヤサキのギャンパレ7人体制を観て「すごいぞ青坊主!!」となってしまったので、見事に渡辺淳之介に手のひらで転がされている感が否めないわけですが。新メンバー2人に関しては、こんな突っ込みどころ満載のパンチのある子 が入ってきたら応援せざるを得ないし、“月ノウサギ”っていう名前、めちゃくちゃズルい。
そして、BiS。某らんどの脱退も衝撃的でしたが。プー・ルイのいないBiSの、どこか呪縛が解けたような洗練された感じにワクワクしてた矢先の1st、2nd分け発表。「おいおいおい」とは思ってみたものの、長年アイコンだった、というかBiSそのものだったプー・ルイなき今、グループの名前を背負ってメンバーが切磋琢磨していく方法と考えれば、ありなのかなぁ、とも。
大事なことなので何度でも言いますが、“八王子の吹奏楽部出身”の私としましては、アヤ・エイトプリンスさんを好きにならないわけがなく。彼女が“残念な美人”と言われる理由は、いろいろ波紋を呼んだギャンパレトレード終了発表時の反応がすべてだと思います。その野太い歌声と美しくも凛々しい表情を見れば、本来エースないし、センターになれる資質を持っていながらも現時点ではそんな絶対的存在にはなれないのはそこだったり。圧倒的に足りないものがあるからこそ、むしろ、追い込んだ状況にいるほうが、力を発揮できる人なのではないかと。そういう意味での二軍落としなのかなと。ギャンパレ移籍も状況的にはマイナススタートだったわけですし。
褒められて伸びるタイプと叱られて伸びるタイプがいることは、広く知られていると思いますが。アーティストマネジメント、新人育成においても同じことで。多感な思春期であるアイドルこそその辺はシビアな話でして。いわゆる芸能事務所のエリート育成ではないアイドルマネジメントの在り方として、なんだかんだWACKすげーなと思わざるをえなく。見事に渡辺淳之介に手のひらで転がされt(ry
あれ? 私も気がつけば、いつのまにかWACK SLAVEに、、、