「いろいろ大丈夫だろうか、、、」と、思わず大人の事情的なところが心配になってしまう “Kings of Drive Thru Metal” Mac Sabbath(マック・サバス)
2014年にカリフォルニア州ロサンゼルスで結成されたアメリカのパロディ・ヘヴィメタル・トリビュート・バンドである。Ronald Osbourne (Vo), Slayer MacCheeze (Gt), Grimalice (Ba), the Catburglar(Dr) という、ビジュアルさながらのネーミングセンスも突っ込みどころ満載な4人組。
説明するまでもなく、某ファストフードのパロディな出立ちでBlack Sabbathのカヴァーを掻き鳴らしているわけだが、「Pair-a-Buns」(☞「Paranoid」)、「Frying Pan」(☞「Iron Man」)、「Sweet Beef」(☞「Sweet Leaf」)……、といった元ネタ変え歌楽曲は、ファストフードが及す健康への影響、栄養価の欠如、遺伝子組み換え食品などの産業全体に対する風刺と、はたまた消費者主義と低賃金労働に至るまで業界全体への警告を打ち鳴らしているという、極めて明確な信念を持った真面目な精神のバンドである。
https://www.youtube.com/watch?v=L-_xfAAtZHA
こんな風貌だが、演奏はかなりハイレベル。弦楽器の二人は手元見えているのだろうか? 重そうな頭である。
ただの茶化しでもなく、パンク的なバンドコンセプトと確かな演奏技術に裏付けされたBlack Sabbathのトリビュート具合は、徐々に支持を拡大。2016年にはイギリスで開催された『Download Festival』に出演。ついに2017年、冒頭で紹介した「Pair-a-Buns」をリリースするまでに至ったのだから、大人の事情諸々は大丈夫だのだろう。