フォルクローレ、ジプシー、民族音楽、 美しいメロディーと愉快な音楽集団

日本でフォークと言えば、四畳半フォーク的なものを思い浮かべてしまうものですが、実は歴史も奥も深いジャンル。
民族音楽や地域に土着して発展した部分も大きく、多種多様になっています。その分、日本ではあまり馴染みのないジャンルになってますね。逆に言えば日本人では絶対に出来ない部分があるかも知れません。

ワールド・ミュージックと言えば簡単だけど、余りにも範囲が広すぎるので、そんなフォーキーで、民族っぽい音楽ながら歌モノで割りと聴きやすいおすすめのバンドを集めてみました。いや、バンドというよりも音楽集団というべきですかね。

こういった音楽はヴァイオリンが入るとどこか楽しくなる。こういうジャンルのときは、ヴァイオリン(伊語源:Violin)ではなく、フィドル(英語:fiddle)と呼びます。基本的に同じ楽器ですが、形式を重んじるクラシックのヴァイオリンとは違い、フィドルは奏法、演奏フォームなど自由です。楽器自体も高価なものはフィドルと呼びません。(ギターと同じで安価なものはブレーシングなどがなかったり)

 「ヴァイオリンは歌う、しかしフィドルは踊る」
 「フィドルにビールをこぼしてもだれも泣くものはいない」

フィドルだけではなく、あまり日本で見かけない民族楽器にも注目しています。

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Rend Collective Experiment

Rend Collective – Build Your Kingdom Here

アイルランドのマルチプレイヤー集団、Rend Collective Experiment(レンド・コレクティヴ・エクスペリメント)
基本は6人のメンバーで構成されているが、楽曲やコンサートにより、追加等のメンバーは流動的であり、20人くらいの大所帯になることも。

優雅なメロディー、甘く優しく、且つ壮大なフォークはどことなく、Mumford & SonsやFleet Foxesあたりと共通する部分もあるが、彼らはクリスチャン、“Worsip Song”と呼ばれる、礼拝音楽、賛美歌。日本ではあまり馴染がなく、ゴスペルと言えば少し想像つきやすいかもしれない。礼拝音楽なんて聞くと少し仰々しい印象ではあるが、キリスト教下では通常のポップミュージックの1ジャンルとして確立されており、勿論キリスト教徒外でも親しまれることの多い音楽だったりもする。特にこのバンドはその楽曲クオリティ含め支持層は厚い。色んな意味で〈神曲〉。

しかし、このバンド素晴らしすぎる。日本でほぼ無名なのが勿体ない、、、
印象的なのは地面に叩きつけるように演奏されている打楽器のようなもの。
イングランド地方で“Stump ffiddle”と呼ばれる楽器で(アメリカでは“Pogo Cello”)ほうきにクッキーの缶や鈴などを付けて演奏する民族楽器。
元々は中世における軍楽隊の”Turkish Crescent”(トルコの三日月)、”Jingling Johnny”と呼ばれる鈴と飾りのついたジャラジャラと鳴らす杖を模したもの(”Jingling”は「ジャラジャラ」というような擬音の意、日本風に言えば江戸の火消しの纏(まとい)、修業層が巡礼の際に鳴らす鈴の付いた金剛杖のように使う。)

このバンドの影響で、様々なDIYしたStump ffiddleの動画が上がってます。こんなのとか。本来はこのように演奏します。

Praise Like Fireworks Photo Shoot-Rend Collective

このバンドにしては少し珍しいオルタナロック寄りのアレンジ。ディストーションギターサウンドが印象的ではあるが、基本スタイルの美メロ壮大感は先述の楽曲と変わらない。

Rend Collective Experiment
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Campfire
Rend Collective Experiment
Rend Collective Experiment
Release: 2013/01/27

iTunes

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Gungor

Gungor “Beautiful Things”

こちらも“Worsip”なUSコロラド州デンバーの音楽集団、Gungor(ガンジョア)
シンプルなフォークが特徴で男女ツインヴォーカルによる美しい歌が印象的。
とは言え、楽曲によっては変拍子、実験音楽、エクスペリメンタル要素を含め、枠に囚われない音楽性は本当に素晴らしい。

The Earth is Yours

湖畔でグロッケンシュピールにチェロ、優しい歌声、すばらしいセッション動画です。

Ghosts Upon the Earth
Gungor
Brash Music
Release: 2011/9/20

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Half Moon Run

Half Moon Run – Call Me in the Afternoon

こちらはカナダ・モントニオール、今年6月にフルアルバムでワールドデビューした新人、Half Moon Run(ハーフ・ムーン・ラン)

哀愁感とサイケデリック、ちょっとひねくれたオルタナ・フォークであるものの、繊細と歌とコーラスワーク、シンプルながらも緻密に練られたサウンドはただの新人ではないことは十二分に伺える。
Mumford & Sonsのオープニングアクトとしてツアーを務める実力派。今後大注目です。

Half Moon Run – Full Circle | A Take Away Show
Half Moon Run
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Dark Eyes
Half Moon Run
Indica Records
Release: 2013/6/18

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Caravan of Thieves

“Raise The Dead” Music Video – Caravan of Thieves

USコネチカット州の4人組、Caravan of Thieves(キャラバン・オブ・ティーブス)
ジプシー音楽を主とし、スウィングジャズ、フォークを織り交ぜ、どこか楽しげな幻想世界はバンド名『盗賊のキャラバン』さながらのメルヘンワールド。

Bohemian Rhapsody done by Caravan of Thieves and NYC Freaks

名曲『ボヘミアン・ラプソディ』のカヴァー。道行く人を巻き込んでのアメリカンなノリ、これはたのしいたのしい。さりげないけどとてつもなく高度なアレンジ。。。

Caravan of Thieves
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The Funhouse
Caravan of Thieves
United For Opportunity
Release: 2012/02/28

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Fishtank Ensemble

Woman in Sin – Fishtank Ensemble

最後に紹介するのは、ジプシーミュージック、フレンチポップ、ジャズ、フランメンコ、、、ありとあらゆるワールドミュージックの良いとこ取りしたような、USカリフォルニア州オークランドの音楽集団、Fishtank Ensemble(フィッシュタンク・アンサンブル)

彼らはジプシー(移動型民族)のようにアメリカ、ヨーロッパのクラブ、フェス、パレード、路上、、、など形式にとらわれず、どこでも演奏する。
ヴォーカルのUrsula Knudson(イタリア人)はオペラ、ジャズ、、、ヴァイオリンのFabrice Martinez(フランス人)はクラシックをベースとし、10年に渡るヨーロッパの音楽航海、ギターのDouglas Smolens(スペイン人?)はスペインのフラメンコギターの名手。Djordje Stijepovi(セルビア人)は世界最高のスラップベーシストと呼ばれる、出身国も音楽経験も技術も名手揃いの音楽集団である。

FISHTANK ENSEMBLE – Ciocarlia

冒頭のミュージックソー(Musical saw、Singing saw、のこぎり楽器と呼ばれる)からツイン・ヴァイオリンによる速弾き、超高音ヴォーカル、どこまでが楽器なんだか解らないよ。そこに絡む軽快なギターと超高速スラップ、うーん、、、

ちなみに冒頭のMVで使用されている金管楽器のベルのついたヴァイオリンはStroh violin(ストローヴァイオリン)、Violinophone(ヴァイオリンフォーン)と呼ばれるルーマニア、東ヨーロッパを中心に有名な民族楽器。

Fishtank Ensemble
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Woman In Sin
Fishtank Ensemble
Fishtank Ensemble
Release: 2010/5/10

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