女性ドラマーときくと、男性よりもパワーの面で不利なんじゃないか?なんて言われてたのもずっと昔の話。何となく「ドラマーと(野球の)キャッチャーはデブのイメージだ」なんてね、そんな時代もありました。
レニー・クラヴィッツのサポートで一躍その名を轟かせたCindy Blackman(シンディー・ブラックマン)という人が居たり、ギタリスト、ベーシストほどとはいかないまでも(そもそも弦楽器に比べてドラマー人口が少ない)女性ドラマーも増えてきています。
そもそも力任せのドラミングでは良い音は出ません。勿論ドラムには男性特有といいますか、パワフルさを武器にしたプレイスタイルもあるけど、女性ならではのリズム感、しなやかさみたいなものが女性ドラマーとしての魅力ですね。
日本人ドラマーでは、あらきゆうこ、 ひぐちしょうこ、今村舞、、、力強い中に繊細さがあるというか。
そう、今村姐さんと言えば先日夏恒例のBuono!ライブに行ったんですけど、ギターがまさかの藤井万利子さんで。思わぬところでSUPER EGG MACHINEの2/3が集結するという俺得ミラクルが起きて泣きそうになってしましました。正直開演当初は気が付かなかったんですけど。だってBuono!で弾くなんて想像もしてなかったよ。
藤井さん、解散後は地道に活動していたのは知ってたんですけど、実際見たのはLa.mamaのSUPER EGG MACHINEの解散ライブ以来だから約7年ぶりか。まさか歌わない、いちギタリストとしてのお姿が見られるとは。ディレイの掛け方が相変わらずでした。今回のBuono!マニピュレーターが参加したこともあったり、藤井さんのプレイと音選び含めて今まで以上に幅が広がった。最高でした。
あ、話が思いっきり逸れてしまいましたが、女性ドラマーの話でしたね。
今回は選りすぐりのロックな美女ドラマー3人を厳選しました。
Sara Romweber (Dex Romweber Duo)
散切りウルフヘアにうつむき加減な妖艶さ、スティーヴ・スティーヴンスというか高島礼子というか、ちょっとミステリアスな雰囲気な美女ドラマー、Sara Romweber(サラ・ロムウェバー)
Dex Romweber Duo(Dexter Romweber Duo、デックス・ロムウェバー・デュオ)はロカビリー、ガレージ、カントリーなどを主としたアメリカン・ルーツ・ロックで、渋めのヴォーカル、Silvertone 1448のサーフ気味のギター、と荒ぶりながらもツボを得たドラミングの絡みがカッコイイ。
サラは80年代より様々なバンド (Mitch Easter, Lets Active, Snatches of Pink)、セッションドラマーとして活動後、兄・デクスターのロカビリー・デュオ、Flat Duo Jets(フラット・デュオ・ジェッツ)解散後に新たに始めたプロジェクト、Dex Romweber Duoのメンバーとして2007年に加入。
Flat Duo Jets、日本ではあまり知られてないバンドなのですが、Jack Whiteが「自分の音楽に最も影響を与えた」と発言しており、White Stripesを結成する際に模範としたのがFlat Duo Jetsだったりします。
その憧れを経て2009年にThird Man Recordsよりジャック自らもヴォーカル・ギターで参加したシングルをリリース、2011年にはFlat Duo Jetsの名盤とも言われる『Go Go Harlem Baby』をリイシューしている。
一見粗ぶったプレイに見えながらもこのショットの正確さ、タイトさ、完全に身体の軸がぶれてない。まさにベテランという感じ。
今回、この人に触れるにあたり改めて調べ直した部分があるのですが、とは言え日本語文献は殆どありませんので海外サイトを色々と。
そんな中、上では「兄・デクスターのロカビリー・デュオ、〜」なんて書きましたが、思わぬところで”his older sister”という文字を発見。ずっと、デクスターの妹さんだとばかり思っていたのですが、おねぇさまってことですか。年齢はどこにも書いていないのではっきりとしたことは解らないけど、デクスターさんが1966年生まれ、その姉ということは、最低でも今年47歳!?それ以上か。とてもじゃないけど、約50歳女性のドラミング、風貌ではございません。
女性ドラマー界のパティ・スミスや。
Celeste “CC” Spina (Little Hurricane)
Photo by petesantos
カリフォルニアはサンディエゴ、今年2012年にデビューしたガレージロックデュオ 、Little Hurricane(リトル・ハリケーン)
いかにも育ちが良さそうな美少女ドラマー、Celeste “CC” Spina(セレスト・CC・スピーナ)、その容姿とは裏腹に左腕にガッツリ入ったTATOO(というかまさにモンモn、いや“彫り物”って感じ)が凄い、、、外側だけじゃなくて内側にゴブリン?みたいなのが居るし、、、
White Stripes、Black Keysあたりの古き良き時代のアメリカン・ブルース・ロックという趣で、感情を剥き出したAnthony “Tone” Catalanoのヴォーカルにちょっと物憂げなCC嬢のボーカルが絡みついて。骨太なギターに乾いたドラムがすこぶる気持ち良いバンド。
キレイなフォームだー。スティック短めに持ってるのも特徴ですが。多分、学生時代にブラスバンドとかやってた気がする。いきなりドラム始めたというよりもきちんとパーカッションの基礎から始めたというドラミングっぽい。根拠はありません、何となくそう思っただけです。
上の動画でもアンソニーの様子を見ながら、イントロ&間奏リフ、歌い出し、サビ、最後のコーダ的な煽り、リズムの取り方とテンポを絶妙にコントロールしてる。
YouTubeに色んなシチュエーションのセッション動画があるんだけど、曲によってスティックの持ち方(トラディショナルとか)や持つ位置を変えてたり,色々細かいことやってる。その他、マレットの使い方も上手い。
マンドリンも弾きます。
あと、常時裸足でドラミング。
バスドラの横に脱いだブーツをキチンと揃えてからプレイします。(Photo by retropalace)
iTunes Amazon MP3
Maria “Poni” Silver (The Ettes)
The Black Keys, Kings Of Leon, The Dead Weather…錚々たるバンドのサポートツアーを務めたLAの実力派オルタナガレージ3ピースバンド、The Ettes(ジ・エッツ)
ドラマー、Maria “Poni” Silver(マリア・ポニー・シルバー)はもうそのまま雑誌の表紙飾れそうなスタイリッシュでカッコイイ美人なんだけど、(実際モデルもやってる様子)もうまさに期待を裏切らないドラミング。
この人は細かい説明はどうでもいいから取りあえず、見てもらったほうが早い。
うほっ、かっけー。抱かれたい、、、
山口美代子 345 (DETROITSEVEN)
ウチのこの女性プレイヤーシリーズ、ベーシストもギタリストも海外の方ばかりなんですが、今回の女性ドラマーに関してはちょっとこの人を紹介しないわけには、、、うん、この人だけは本当に何か別次元に居るんじゃないかと思う。
心の底から、うめぇ!すげぇ!そして何よりもカッケぇ!!
今年3月に2人編成になり、detroit7改め、DETROITSEVENになったわけですが。
2人になってからより鋭利になりました。ベースが居た頃のあの独特のタイム感を変幻自在に操って引っ張って行くドラムも好きでしたが、今後はより2人の鬩ぎ合いが凄くなって行くんだろうなぁ。現状は3人編成の楽曲だから何とも言えないけど、2人編成になって新曲出来てきたら凄まじいものになって行くでしょう。
こんなのもありました。井上太郎さんというマンドリン奏者とのセッションです。
なんかもうね、コメントしづらい、、、「すげー」しか出てこないよ。
身体、四股、そして頭脳、全身すべてがリズム感の塊って感じ。