甲子園の季節だからニューオーリンズ〜ブラスバンド聴こうぜ

高校野球と吹奏楽は切っても切れない関係なんですよ、部員同士のコミュニケーションも、実際応援するにしても、吹奏楽コンクール時期と被ったりで調整とか兼ね合いとか、いろいろとね。

盛り上がってますね、高校野球。神奈川県民としては、東海大相模がベスト4進出も胸熱ですが、吹奏楽出身者としては、関東第一が頑張っているのが胸熱なんです。私、高校時代は高吹連(東京都吹奏楽連盟)でしたし、その三年間は関東第一怒濤の黄金期ドンピシャでしたから。1993年『指輪物語』、1994年『カンタベリー・コラール』、1995年『ベトナムの回顧』、予選から聴いてました普門館じゃなくて、練馬文化センターから。当時の東京は関東第一と都立永山の二強で、駒沢大付属も居たし、ウチの学校なんぞ出る幕なかったけど。

淀工の“明るい鮮明なサウンド”や、常総学院の“計算され尽くされた緊迫した綿密さ”だとか、学校ごとそれぞれのサウンドがあるわけだけど、関一のサウンドって中でも独特だった。「重厚なんだけど、暖かい、豊潤で輝きのある音」とでもいうか。ギターでいえば、大体の学校って、フェンダー系かギブソン系か、というサウンドに分類されるんだけど、関一はヴィンテージのグレッチなんですよ。余計解りづらいか。

そんな〈関一黄金期〉を指導した、塩谷晋平先生が2012年に他界されたと聞いたときは…。髭とタクトを振る姿から溢れ出る“マエストロ・オーラ”がぷんぷんで憧れてました。ウチの顧問に比べたら(ry

はい、前置き余談が長くなりましたが、野球応援やら、吹奏楽コンクールやらを思い出す夏でございます。

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Canadian Brass

Flight of the Bumblebee – Canadian Brass

さてさて、ベタですが、金管吹きなら誰もが憧れる、Canadian Brass(カナディアン・ブラス)
古典からジャズ、ポップスまでこなす、1970年から続くこのグループは今も「金管五重奏」のトップであり、代名詞でもあります。

Amazing Grace – Canadian Brass LIVE in Brooklyn

自分もカナディアン・ブラスに憧れて、金管クインテットバンドを組んで、路上演奏していたら警官に注意されたのも良い思い出です。@海外だったから、なんかスゲー怖かったお巡りさん。

Canadian Brass
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ニューオーリンズ・ブラス・バンド

以前、バルカン・ブラスについて書いたこともありますが、パレード式ブラスバンドの代名詞といえば、ニューオリンズ・ブラス・スタイルでしょう。USルイジアナ州ニューオーリンズで発祥したもので、マーチングの軍楽隊ではなく、南北戦争後の1870年代に黒人音楽から生まれた経緯もあり、フットワークの軽いフリースタイルでストリートパフォーマンス要素が強かったりします。マルディグラのカーニバル(ニューオリンズ最大の祭)をはじめ、冠婚葬祭など、あらゆる街の行事に用いられ広まりました。演奏曲もマーチだけでなく、ラグタイム、ブルースや民謡などの土着音楽など親しみ易いものも多く、のちに、ジャズ(ニューオーリンズ・ジャズ、ディキシーランド・ジャズ)へと発展したともいわれております。近年はファンクなどへの多様化、ポップスやロックなどにおけるホーンの導入など、様々なジャンルへと多岐に渡っています。

ニューオーリンズの音楽スタイルといえば、「セカンド・ライン・リズム」と呼ばれるものがありまして、のちのファンクなどに影響を与えております。元々は葬列に起因してまして、ブラス・バンド(ファースト・ライン)がパレードをして、そこに参列者が合いの手を入れていく(セカンド・ライン)というもの。イメージ的には『聖者の行進』。これがニューオーリンズ独自のリズムとされていますが、正直言葉で説明するのは難しく、リズム論で説くのも人によって、その解釈は結構まちまちだったりするので…。その辺は民族性による感覚的なところでもあるので、それを言葉で説明すると無理が生じる…。 この場ではとりあえず止めておきます。

伝統的なニューオーリンズ・スタイルのバンドや、ジャンルや編成など、新たなスタイルを確立しているバンドも多くいますが、今回は伝統的スタイルを基本としつつも、あまり音楽的に堅苦しくないちょっと面白いバンドを二つほど。

No BS! Brass Band

No BS! Brass Band – Ballad of the Eagle Claw – Audiotree Live

No BS! Brass Band は2006年から活動を開始したブラスバンド。
伝統的なニューオーリンズ・スタイルを基盤としながら(エレキベースなど、電気楽器を使用しない)、「レッド・ツェッペリン的なブラスバンド」を自称している。これは、ハードロック的な意味ではなく、ツェッペリンがフォークや民族音楽、プログレ要素をごちゃまぜに昇華したように、形式にとらわれない、という意味です。“BS”とは、ネットラングで〈大嘘、でたらめ〉の意。

https://www.youtube.com/watch?v=ES2bTULOt2Y

No BS! Brass Band Crashes Forbes

ニューヨークの世界有数の経済誌「フォーブス(Forbes)」社屋に乗り込みながら演奏(笑)

No BS! Brass Band
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Mucca Pazza

Mucca Pazza: All Out of Bubblegum (Live Audio From MassMOCA)

シカゴの、Mucca Pazza(ムッカ・パッザ)
マーチングバンドのマルチタム隊が居たり、マンドリンも居たり、ジプシー〜バルカンな匂いもあったり。チアを含め、30人を誇る彼らはバンドといより、無差別ジャンルの音楽集団、パフォーマンス集団ともいうべき。

MUCCA PAZZA at WBEZ (Rooftop Sessions Chicago)

演奏技術はもちろん、“魅せる”ことに対してのエンターティナー力がすごい、まったく見ていて飽きない。この引き出しの多さよ。

MUCCA PAZZA – FIJM
L.Y.A.
Mucca Pazza
Mucca Pazza
Release: 2014/10/28

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