ギターを女性に例えることはよくある話。
ストラトキャスターのその美しいフォルムと絶妙なコンター加工が女性のくびれに共通するものを感じてみたり。そんなストラトが言わばグラマーな女性とするのなら、それに比べて小振りで愛くるしいシェイプのムスタングは少し華奢なひんにゅ、
ストラトよりも短いスケールと扱いづらいスイッチ類、パワーもなければ立ち上がりも遅い。チューニングも狂いやすかったり、まさにじゃじゃ馬なクセしてメンヘラ少女。
そんなギターであるからテクニカルなギタリストよりも個性的なギタリストやヴォーカリストが持つことが多い。
近年は「けいおん!」あずにゃんのイメージも強いが、やはり女の子が持つと似合うギター。そんなムスタングの似合う女性ギタリスト特集。プレイ云々よりも完全にムスタングをぶら下げてる姿、“立ち絵”で選びました。
Romily Alice (Japanese Voyeurs)
ロンドン出身、Japanese Voyeurs(ジャパニーズ・ヴォイヤーズ)、〈日本ののぞき(変態な意味で)〉という意。
ダウンロードフェスティバルの出演、自国でのX JAPANやSLASHのオープニングアクトも務める実力派。アルバムにはDinosaur Jr.のJ.マキシスも参加している。
そんなフロントマン、Romily Alice(ロミリー・アリス)、超美形なんだけどなんかロリ、そして適度にエロイ。
ウチでは解散したときに一度紹介、あれから2年、、、未だにその後の動向はなく、、、
クソかっこいいバンドなので改めて。
ヘヴィなグランジサウンドにヤンデレ猫なで声、シャウト、KatieJane Garsideを彷彿とさせるヴォーカルはDaisy Chainsaw〜QueenAdreena好きも必聴のバンド。
見た目も喋りもクールなのに、ギター持つとこの狂乱小悪魔っぷりがね。顔小さすぎて単体で見るとスレンダーで背も高そうなのだが、もの凄い小柄っぽい。華奢そうに見えて鍛えあげられた二の腕のティラノサウルスの骨彫りが、、、はぁはぁ
Ellie Rowsell (Wolf Alice)
続いてもロンドンから。ライブ活動と数枚リリースされたシングルがじわじわと話題を呼び、万を持して昨年末にEPをリリースした、Wolf Alice(ウルフ・アリス)
鋭い眼光と凛とした表情のフロントマン、Ellie Rowsell(エリー・ロウゼル)は堂々としたたたずまいと落ち着いた若干ハスキーな歌声。まさにフロントマンオーラを兼ね備えた才女と言った趣で。
元々はエリー嬢のアコースティックプロジェクトだったものが、バンド形態に。そういう意味では同じ英国のDoughterと通ずる部分も多いのだが。
なんと言っても楽曲とサウンドの幅広さ。弾き語りの儚さ、時にオルタナティヴロックがフルスロットルなサウンド。
1st EPとは思えない完成度と音楽性は今後ともに目が離せないバンド。
Juanita Stein (Howling Bells)
オーストラリア出身、今年で活動10年目を迎える、Howling Bells(ハウリング・ベルズ)
英国の音楽情報サイト、Gigwiseで2009年に「ロックにおける最もセクシーな女性」として選ばれた、Juanita Stein(ジュアニータ・スタイン)
写真含め、彼女が良く手にするのはムスタングではなく、思いっきりミュージックマスターなんですが。
初期のショートスケールのものではなく、ムスタングと同じスケールの“Musicmaster II”なんで同族ということで(白のムスタングもたまに弾いてます。)
艶っぽくて非常に色気のある声。サウンドはサイケさと優雅な香りがするサウンド、それでいて良い意味での陰鬱な退廃的な表情を映し出す幽玄さ。
元々は自国オーストラリアで人気バンドのベース・ヴォーカルとして活動していた彼女。新べーシストを迎えたことにより、更なる飛躍のためHowling Bellに改名。Coldplayのプロデューサー、Ken Nelson(ケン・ネルソン)に直接デモを送り続け、気に入られたことを機に渡英を決意。オーストラリアでは体験出来なかったリバプールの寒さはアルバム制作、音楽性に大きく影響を与えた。
ケン・ネルソンに気に入られレコーディングしたものの、レーベルが中々決まらず、リリースされた1stアルバムはレコーディグ終了より1年以上経った2006年5月。そんな1stアルバム『Howling Bells』はこのバンドの方向性とセンスの良さがにじみ出る良盤。
Megan Thomas (Thomas Tantrum)
恋するムスタングガール、Thomas Tantrum(トーマス・タントラム)のフロントマン、“MEGA”の愛称で親しまれる、Megan Thomas(ミーガン・トーマス)
リリー・アレンが相当のお気に入りということで話題になりました。
当時のMySpaceでリリー本人のトップフレンドにまだ無名だった彼女らを入れていた。といっても今、MySpaceがどーのという例えは伝わりづらいのか。
今で言う何百万フォロワーが居るアーティストが数人の大物しかフォローしてないのに、その中に何故か無名なバンドが居る!みたいな。ちょっと違うか。
ミニスカ、カラータイツ、キラキラメイク、絵に描いたようなキューティーな出で立ちと舌足らずな歌、男なら、決してキライじゃないよね、この適度なロリ感というかガーリーな。勿論女子からでもファッションアイコンなカワイさ。
キャッチーとポップを絵に描いたような中毒性の高い楽曲、病みつき必死。
2008年の来日公演ではこの出でたちと声で「トーマス・タントラムダヨォ〜☆」なんて日本語MCするんだぜ、何もかも解ってやがるこの英国少女、くそっ(悶絶
このThomas Tantrum、惜しくも2011年に解散してしまいまして、現在は Mega Thomas としてソロ活動中。ルックスも楽曲もグッと落ち着いた雰囲気になってしまいまして、、、
Theresa Wayman (Warpaint)
ムスタング弾き女子(女子じゃないな)として忘れてならないのが、この人、Warpaint(ウォーペイント)のTheresa Wayman(テレサ・ウェイマン)
独特の雰囲気で好きな人はたまらないくらい好きになってしまう筆頭バンドのWarpaint、ベースのJenny Lee Lindberg(ジェニー・リー・リンドバーグ)は過去に紹介しておりますが。
そんなギターのテレサ様はその中枢を担う役割と言いましょうか、ギターも弾くし、歌も歌うし、ドラムも叩けば、鍵盤も弾く。ヴィンセント・ギャロに見いだされバックバンドを務めていたり、そのルックスを活かして女優として数本の映画にも出演している才色兼備。
ギタープレイで言えば、特にムスタング独特のあの〈特に個性らしい個性がない音〉と〈チューニングの不安定さ〉を利用したような得体の知れない音とフレーズがたまらんのでございます。
ボディのトリノ・レッド(正式名称は“Mustang Red”)に合わせたダンカンのレアなカバードの赤いピックアップ(STKの旧モデル?)が印象的なムスタング。個人的にはストラップをガムテープでグルグル巻きにしてる女性は“ロック女子力”高いと思ってる。ヴィンテージなのに。男がやるとダメなんですけどね。
一昨年くらいに何か太っちゃって、結構ショックだったのですが、去年あたりから絞り上げてきました。というかバンド全員、年を重ねたキレイなおねぇさんになった気がする。
https://www.youtube.com/watch?v=BA7k2vtoEOU
今年1月にリリースされたセルフタイトルアルバム『Warpaint』のリード曲がテレサ様のリードヴォーカルと言うことで、ハンドマイクで歌うセッションが色々と。この動画なんてもろに「イイオンナ」感がプンプンしてますな、カッコイイ。シャルロット・ゲンズブール的カッコ良さというか、角ハイの井川遥的な魅力というか。
ちなみにテレサ様は今年6月で34歳一児の母。
鈴木由紀子 (BUGY CRAXONE)
最後は日本から、BUGY CRAXONE(ブージークラクション)のギターヴォーカル、鈴木由紀子
この人はムスタング、いや、ギターを掻きむしりながら歌う女性という職業の中では世界でも最もカッコイイんじゃないだろうか。
コンテストから晴れてメジャーデビュー、プロデューサー、タイアップにも恵まれてきたはずが、実際は、、、
「もっと売れるべき」だと常々思っていたBUGYがメジャーで成功出来なかったのは、ズバリ「本物過ぎたから」。
うん、今でもそう思ってる。
そんな本人達も感じていたであろうやきもきした感情を吐き捨てるかの如く、まさに鋭利なナイフのようだった20代を過ごし、近年はそれを通り越して全て悟ったかのような、良い意味での力の抜けた感。これはその過程を含め、ある意味、バンドのあるべき姿ではないだろうか。
https://www.youtube.com/watch?v=TjtpjO-3q4E
くよくよしてるときに聴きたい、最強のぶちあがりソングです。