“ヴィジュアル系”と表されることがNGのヴィジュアル系ロックバンドや、“アイドル”と表されることがNGのガールズグループがいたりしますが。誰とは言いません。ここに来て新たに増えているのが“ガールズバンド”という言葉で表されるのがNGの女性バンド。もちろん、誰とは言いません。
そう聞くと「面倒くさいヤツらだな」と思うかもしれないけど、「作詞」と「作詩」であったり、パート表記を「Vo/Gt」と「Gt/Vo」、はたまた「Vo.&Gt.」であったり、細かいことにこだわるアーティストは多いのです。そもそも、そういう面倒くさいこだわりがあるからこそアーティストになったのだとも思うし。
さてさて、今日はそんな、ガールズロックなアーティスト紹介。女性ヴォーカル/女性バンド好きが今おさえておくべき5バンド。大層なこと言ってますけど、いつも通り私の好きなバンド並べているだけです。ただ、いつもより有名どころを揃えてみました。インディーロックに詳しい人から見れば「今さらかよ!」と思うところもあるかもだけど。あらためておさらい。
The Big Moon
Juliette, Soph, Celia, Fern というUKロンドンの女性4人組、The Big Moon(ビッグ・ムーン)
フレンチポップにイギリスの湿ったロックサウンドを混ぜたような。暗めの声質に、決して抜けがいいとは言えないガレージサウンドが妙にハマっていて。モデルっぽいおねぇさん4人という相乗効果の先入観もあって、なんだか高貴でおしゃれな雰囲気漂う。
このバンドの何が良いのか?って、そういう雰囲気が完璧なんです。メロディが良いとかサウンドが良いとか以前にビジュアルと歌とサウンドがすべて合っている。だから、メロディもサウンドもよりよく聴こえてしまう。セルフプロデュース的なトータルコーディネートが出来ているバンドって、意外と居そうで居ないから。
Pale Waves
ゴシックな白塗り!に反応して聴いてみたら予想外に裏切られた。キラキラドリーミーなポップ。イングランド・マンチェスターの男女4人組、Pale Waves(ペール・ウェーヴス)
浮遊感をポップで昇華したようなメロディセンスも抜群だけど、シンセ的アプローチのギターのサウンドメイクが秀逸。これがこのバンドの肝になってる。
The 1975のメンバーがプロデュースしてるらしいけど、The 1975に疎いんです、私……。
なんとなく思ったのですが、イギリスのビール、Pale ale(ペールエール)とかけてるんですかね、このバンド名。(なわけない)
Sunflower Bean
NYブルックリンの3人組、Sunflower Bean(サンフラワー・ビーン)
フィルター掛かったようなサウンドが心地よく。倍音暗めの Julia Cumming (vox/bass) の儚さ漂う歌声と、Nick Kivlen (vox/guitar) の優しい歌声による男女ヴォーカルが夢幻的な世界にふわふわっと。あんまり“Sunflower Bean(向日葵の種)”っぽくはない。
スレンダー美人に Rickenbacker、という無敵の組み合わせに続いての Gibson Thunderbird。殺傷能力高いなー。
Black Honey
UKブライトン出身の Black Honey(ブラック・ハニー)
Izzy B Phillips のハスキーでスモーキーな声とフロントマンとしての佇まいが最高じゃないですか。ちょい暗めのブリティッシュフォーク〜ポップスの雰囲気も最高。
Ritzy Bryan(リッツィ・ブライアン/The Joy Formidable)、Ellie Rowsell(エリー・ロウゼル/Wolf Alice)、と並んでUKオルタナティヴロックを牽引する女性ギターヴォーカル歌姫のバンドです。
Starcrawler
久々にアブないヤツがきたぞ! ケイティ・ジェーン・ガーサイドか、コートニー・ラヴか、テイラー・モムセンよろしくのライオットガールなロックアイコン降臨。Arrow de Wilde(アロウ・デ・ワイルド)擁するLAの4人組、Starcrawler(スタークローラー)
エルトン・ジョンが自身のラジオ番組でかけたとか、デイヴ・グロールが絶賛してるとか、来年1月のデビューアルバムに向けて、珍しく日本メディアでもぞわぞわしています。
アロウ嬢はまだ高校生ですってよ!奥さん!